品のある訪問着 本加賀友禅

◆最適な着用時期　10月〜5月（袷の季節に）◆店長おすすめ着用年齢　30代から末永く◆着用シーン　パーティー、観劇、式典、結婚式、お付き添いなど。

◆あわせる帯　袋帯 絹100％ たちきり身丈185cm（背より身丈170cm）　内巾36.5cm（裄丈69cmまで）白生地には河籐ブランドの＜三眠蚕糸使用＞浜ちりめん地を使用しております。

経済大臣指定伝統的工芸品、加賀染振興協会による加賀友禅の証紙が付いております。

ここまでのお品になりますと、お値段はあってないようなものでございます。

本加賀友禅の巨匠、【二代　由水十久】氏の作品をご紹介いたします。

中でも本当に珍しい、童を三人も合わせて描いた紛れもない大作です！お品は京の専門問屋さんが店の看板となるようなお品を…と大事に大事に保管されておりました極上のお品でございます。

十久氏の描く童は一人で数百万とも言われておりますので、このお品の価値をお分かりいただけることと思います。

父であり、師である初代由水十久先生は、近代の加賀友禅作家の中にあって第一人者というにふさわしい天才的な表現技法と配彩の妙を持ち、ことに緻密な人物描写は時代を超えて、数多くの同じ作家の間からも高い評価を得ておられます。

その初代の作風を見事に引き継がれ、現代に蘇らせておられるのが御子息にあたる二代由水十久先生です。

昭和52年の初入選以来数々の賞を受賞し、現在もなお活躍を続けておられます。

　 一目でわかる由水氏の作風。

生地に選ばれたのは、究極の繭に至高の生地とされます「三眠蚕」（さんみんさん）。

通常蚕は四回脱皮した後に糸を吐いて繭を作りますが、三眠蚕は三回脱皮した後繭を作る希少な品種で、その糸は通常の絹糸に比べ細く、艶があり、しなやかな肌すべりを感じていただける極上の絹布です。

しなやかにとろける…巨匠の為の極上の絹布。

相応しい絹布は、穏やかな薄葡萄色に染め上げました。

描かれたのは「越後獅子」。

上前に描かれた二人の童と、後ろ姿を飾るもう一人の童…新潟を発祥とする郷土芸能「角兵衛獅子」を題材にした演目である「越後獅子」の曲をモチーフに、由水氏ならではの世界観で表現した、 まさしく最高級の一枚でございます。

その研ぎ澄まされた感性、精緻な筆描きは由水氏ならではのもの。

優雅な風格ある童子の、なんとお顔立ちのよいことでしょう。

童子を描くきものは少なからずございますが、その中でもなぜ由水氏の童子がこれほどまでに熱狂的支持を得ているのか… そのひとつの理由が、まさにこの「気高さ」にございます。

由水氏の童子の描き方は、まず胴の部分を塗りあらわします。

ちょうど裸の状態に描き出し、その上からきものを一枚一枚着せてゆく。

またその御髪は第一の特徴とされ、繊細にさらさらとゆれる、 素晴らしい線条美であしらわれております。

この奥行き感、すっと落ち着いた発色。

ふっくりとした頬に、そっと紅が挿された唇、切れ長の細い目。

そのお顔の表情や手先の表情に、童子の生命力が満ちあふれております。

是非、このご機会を大切に、末永くご愛顧していただける方に。

京都室町より、心を込めてお届けできればと願っております。

おきものとのお出会いも、まさに一期一会。

ご縁を感じていただけた方に… 末代まで大切に大切に受け継いでいただきたいおきものでございます。

是非お手元にて、至高の藝術品をご堪能くださいませ。

【二代　由水十久　略年譜】 昭和27年　初代由水十久の次男として金沢市大野町に生まれる 昭和55年　多摩美術大学日本画専攻卒業 　※在学中は加山又造、上野泰郎両先生に指導を受ける 　東京銀座にて個展を開催、帰郷し由水塾に入門 昭和62年　加賀友禅作家として認定を受け落款登録、加賀振興協会に加入 平成元年　「由水充工房」設立（のち「由水十久工房」と改める） 　初代由水十久の一周忌法要を機に2代由水十久襲名 　加賀友禅新作競技会で第一席受賞 平成8年　伝統加賀友禅展金賞受賞（石川県立美術館所蔵） 　通産省指定伝統工芸士の認定を受ける 平成11年　ルクセンブルク大公殿下御夫妻、高円宮殿下御夫妻由水十久工房ご来臨 　伝統加賀友禅展金賞受賞（石川県美術館所蔵） お仕立て料金はこちら解湯のし3,850円+※胴裏7,260円〜+海外手縫い仕立て33,000円（全て税込）※国内手縫い仕立て+16,500円（税込）※堅牢染め・本加賀など、染めのしっかりした御着物への抜き紋入れには、　堅牢抜き代4,400円（税込）が必要となります。

加工（湯のし、地入れ、紋地入れ）はこちら （解湯のし） [文責：吉岡 駿] ▲ サブ画像をクリックすると拡大画像がご覧になれます。